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こどもの育っている環境
いま、子ども達の成長期は、画面のなかで楽しむ時間の割合が高くなってきました。
これからもその傾向は高くなる時代です。
IT化が加速する社会環境、そして親と子の関係も忙しい時代ですから、自分本来の姿にもどれる空間がことさら大切になってきました。
自然素材の質感、家族を思いやる設計などが充実してきたと思います。それと同じぐらい大切にしたいのは、外の空間です。
庭や周辺の環境も含めて、住みやすい環境は自分たちで創ることができる、新しい生き方を提案し続けています。(新しいようで実は古い、日本には昔からあった集落的暮らし方です)
子どもと環境の関係を、まちづくり読本の延藤安宏氏の一説を抜粋してみます。
『わたしと遊んで』マリー・ホール・エッツ作
身近な自然を観ると、感じることと触れることに対する幼い子どもの喜びをみごとに表現している絵本としてこの本を推薦しています。
小さな女の子は、ひとりで原っぱへ出かける。「バッタ」はにげてしまう、次にうさぎ、へびにと声をかけるが、皆逃げてしまい、そこで、少女は池の端の石に腰掛けて、音をたてずにじっとしていると、さっき逃げていった動物たちが一匹、一匹、また一匹と帰って来て、じっとしている少女のほっぺにキスをする。
「ああ、わたしは今とっても嬉しいの。とびきり嬉しいの。なぜって、みんながわたしと遊んでくれるんですもの」
じっと待つことで、生き物たちを惹きつけた少女の姿には「自然に従うことで自分を生かす術を得るという日本の自然観に通じる」一面をのぞかせています。
この絵本では、幼い子どもにとって身近な環境は、新しい発見をもたらし、自分で試したり、行動したり、冒険することにより、新しい認識をもたらす場であることが示されています。
この絵本では、幼い子どもにとって、身近な環境は、新しい発見をもたらし、自分で試したり、行動したり、冒険することにより、新しい認識をもたらす場であることが示されています。
子どもにとって身近な環境はまるで「読み物」のようなものではないかということを考えさせてくれます。
環境が子どもにとって、心躍らせる「読み物」になりうる条件は、目の高さにある小さな生き物と出会う体験にあるのではないでしょうか。
子どもの育つ環境は、親が選択し創って暮らす+-+、というぐらい、日々感じられる環境です。
そうです、子どもの心も豊かに育つ環境は、私たち大人で創ることが出来るのです。それも、日常の暮らしの中で。