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SLOW&SLOW
私が主にしている仕事は不動産の中でもデべロッパー、開発業です。
その地域社会の資源や、人の持っている潜在的な可能性を解き放ち、伸ばすことと認識して
業を積んでいるところです。
宅地造成の計画、企画、設計素案までは私の頭の中で、ひたすら練られます。
もう、初分譲から3年目が過ぎようとしている『雑木林と8つの家』は、
従来の不動産的思考では出来なかった事を人との出会いで実現することができた。
そこに住む多世代それぞれに日々その“つながり”が美しい心像風景として脳裏に浸透していくだろう。
実際の声だが「すべての窓から見える雑木の折り重なる風景は、遠景も近景も常に変化していて、
名のある絵画より良いかもしれないです」と。名のある絵画の良さはどの程度か私には分からないけれど・・
一枚の絵にも自然や人の生命を表現しようとしている美しさがある。
一本の木には、常に外的環境に対応している生命力が美しさとして、時に心地よさとして
私たちと共に育とうとする。
現在、あたらしい企画の構想、方向性が模索の中から浮かび上がってきつつある。
テーマは風景のある「ゆっくりと」した暮らし。
「ゆっくりと」が子どもの成長だったり、老いだったり、休息だったり、暮らしの様々なシーンが
美しさに変わったり、芸術に変わったり、文化につながったりする、充足感の豊かさを表している。
心の底から充ち足りる感じ。
そこには無という、なんでもない、私利私欲から離れた「間」というか
無駄な土地が必要になってくる。
この土地の余白造りに、苦慮するところだ。
実際は65を過ぎた自分との戦いだ。
ひとりが何千坪もまちなかに所有できなくでも、集まって住むことでそれも可能になるのだ。
その“つながり”がなにものにも代えがたい日々の生活の信頼と安心ではないだろうか。